2005年01月28日

中抜きは続くよどこまでも

「ドットコム革命」という言葉がまだそれほど恥ずかしくなかったころ、「中抜き」という言葉もよく使われていました。
ネットによって商品やサービスの提供者と消費者が直結されるので、中間業者がどんどんバイパスされていくというトレンドを表したものです。

デルなどのメーカーによるネット直販やAmazon.comなどによる小売店舗のバイパスなどが中抜きの典型例ですね。

#そういえば、ディスカウントショップで「ナカヌキ屋」というのがありますね。これも卸をバイパスしてメーカーから直接仕入れてるから安いというメッセージを出すためにこういう店舗名にしたと思うのですが、「なんか、中間搾取してるみたいな名前だ」と全く逆のイメージを持っている人がいました。店舗名のつけ方としては失敗かもしれませんね。
#閑話休題

で、この中抜きの動きは当然ながら一時的なものではありません。ネットのテクノロジーが進化すれば、ますます中抜きも進展していきます。

そして、中抜きのインパクトが大きいのは、小売などよりもメディア産業でしょう。
物理的な物のやり取りが伴う小売りに対して、メディアのビジネスは情報のやり取りだけで完結してしまいますので。

前にも書いたと思いますが、blogもメディアの中抜きを推進してますよね。
知識や情報を持っている人に取材をして、まとめて世の中に発信するというのが新聞やTV等のメディアのビジネスですが、blogにより知識や情報を持っている人が容易に世の中に直接情報発信できるようになってしまいましたから。

米国のニュースをフォローしている人は、既にご存知と思いますが、CBSニュースで捏造の資料を元にブッシュ大統領の軍歴疑惑の報道をしていたことが明らかになり関係者が処分されたことがありましたが。これもblogでの追求が元になっていたのは有名な話です。
ネット上で専門家たちがblog経由で情報交換することで、大手メディアと対等に戦うことができたわけです(参考記事)。

米国における既存メディアのblogに対する反感には相当なものがあるようです(参考記事)。
この反感はたぶん恐れから来ているんでしょうね。
メディア(少なくとも大手メディア)は、今までかなりの力を持って、自分中心のビジネスモデルでやって来たと思うのですが、それが根底から崩れる可能性が急に出てきたわけですから。

日本でも今後blogの普及が加速すれば、メディア産業に少なからず影響を与えていくでしょう。
特にWeb系のメディアの人と話すとこのへんの話題が出ることが多くなっていますが、先見の明がある人は、「エコシステム」の構築を真剣に模索しているようです。

投稿者 kurikiyo : 10:41 | コメント (0)

2005年01月11日

エネミーオブアメリカの世界が現実に?

あえて言うまでもないですけど、映画の世界でのコンピュータの
扱いはかなりいいかげんなことが多いですよね。
ハッカーならキーボードを打つだけで、エレベータの操作から
預金の引き落としから暗号の解読まで何でもできてしまう
というような表現が良くあります。
まあ、これは映画のストーリー上しょうがないわけです。

数年前に公開された「エネミーオブアメリカ」という映画でも、
政府に追われている主人公(ウィルスミス)がどこに行っても、
監視カメラで監視されてるというシーンがありました。
いくらハッキングのテクニックがあってもこれは物理的に無理
というものでしょう。

と思っていたら、そうとも言えなさそうな事件がおきました。

2ちゃんねる経由の情報(おそらく、元は米国のblog)ですが、
パスワードプロテクトされてないWebカメラをgoogleでサーチ
できてしまうという恐ろしい裏技です。

特定のWebカメラがWebサーバ(たぶん、Apache)を内部的に
動かしているのでこういうことができるのでしょう。

具体的なやり方はここには書きませんが、いくつか実際に見てみると、
駐車場の監視カメラ等さして大勢に影響なさそうなものもありますが、
明らかに個人のプライバシーを侵害しそうなものもあります。

あらゆるものがネットにつながる世界では、エネミーオブアメリカの
世界もあながちあり得ないことではないということです。

ITとプライバシーの問題については、かなりとっぴにも思えるくらいに
想像力を働かせることが必要といえるでしょう。

投稿者 kurikiyo : 00:33 | コメント (0)

2004年11月21日

セマンティックウェブはどうなんだろう?

1個前の投稿で、googleは文字列検索とリンク分析だけで知識のマイニングをしてると
書きましたが、もちろん、これにはいろいろ限界があります。

また、「糞映画=デビルマン」の例を出すと、たとえば、「みんなデビルマンを糞映画と
言っていますが、私はそうは思いません、すばらしい映画だと思います。」という文章が
あったとしても、googleは、やはり「糞映画」という文字列とデビルマンの公式サイトは
関係性が高いのだと判断してしまいます。つまり、コンテンツのシンタックス(字面)
だけを見ていて、セマンティクス(意味)を見ていないということですね。

こういう限界を打破するために、Webコンテンツにもっと意味的情報を加えようという
動きが進行していて、これがセマンティックWebと呼ばれているものです。
一言で言うと、昔流行ったエキスパートシステムにおけるような知識ベースを
インターネット上でオープンに実現する動きとも考えられます。
以前、ZDNet(現ITMedia)にコラムを書いた当時はずいぶん先の話のように思っていましたが、
blogによりWeb上での情報発信が今まで以上に容易になったこと、
google等によりWeb上のリンク関係から有用な知識を抽出できる可能性がクリアーになってきたこと
等により、セマンティックWebも何かかなり現実味を帯びてきたように思えます。

この分野は最近あんまりチェックしてなかったので再び研究対象としてみたいところです。

投稿者 kurikiyo : 23:52 | コメント (0)

2004年11月20日

googleと集合知

2ちゃんねる等のいろんなところで既に話題になっているので、今更とも思いましたが、
googleで「糞映画」をキーワードとしてサーチすると東映のデビルマンの公式サイトが
トップに表示されます。(今のところはということです。今後は変わっていく可能性あり)

もちろん、公式サイトで「この映画は糞映画です」と書いてあるわけではなく、
公式サイトにリンクしているさまざまなページの中に「糞映画」という文字列があることが
多いため、googleのランク付けアルゴリズムが、「デビルマン」と「糞映画」は関連性が
高いのだなと判断して上位にランクするという仕組みです。

これは考えてみればすごいことであり、さまざまなWebページ(その多くはblogと思いますが)
のリンク関係から、googleが「デビルマンは糞映画」という知識を抽出してくれたという
ことになります。特定の評論家の意見ではなく、インターネットで情報発信する
すべての人々の意見が総合されて、こういう知識が抽出されるわけです。
これはいわゆる、集合知(Collective Intelligence)と呼ばれる研究分野に属すると言えます。

「デビルマンは糞映画」というだけではたいした知識ではないかもしれないですが、
他にもネット上で集合的かつ暗黙的に作られたより重要な知識が抽出できるはずです。

現状のgoogleの単純な文字列検索とリンク分析だけでここまでできるのですから、
もう少しセマンティクス(意味情報)的な分析が使えるようになってくると、
この分野はますますおもしろくなってくると思っています。

投稿者 kurikiyo : 10:38 | コメント (0)

2004年11月07日

また新しい詐欺パターン

新しいパターンの詐欺のお話

元記事は、ここ
(Yahoo! Newsはすぐ元記事が消えてしまうので注意)

要約すると、携帯サイトで入会アイコンをクリックすると、
「個体識別番号DoCoMo900i×××を登録しました」というメッセージを
返す(単に、ブラウザ・タイプを返してるだけ)
ところが、システムのことをよくわかってない人は自分の個人情報が盗まれたと
勘違いして、業者に電話をしてしまう(しなけりゃいいのに)。
で、当然、業者は(個人情報をこの段階で聞き出し)法外な入会金を請求する
というわけである。

自分から教えない限り、個人情報がもれることはないというWebの仕組みが
わかっていれば、ひっかかるはずはないのだが。

これから先もこういうシステムについての無知につけこんだ詐欺が次から次へ
と出てくるのだろう。

投稿者 kurikiyo : 00:31 | コメント (0)