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2005年06月10日

Sunは貯金の使い方を間違えた?

ちょっと前の話ですが、SunのStoregeTek買収に関する記事「StorageTekの光に目がくらんだSun アナリストらは買収に批判的

Sunの業績はここのところ芳しくないですが、キャッシュは結構ありました。
家計は苦しいし、給料は上がらないけれど貯金はそこそこあるという状況です。
こうなると、うまく企業買収をして将来の成長に結びつけることが不可避であって、今年、Sunが大規模な企業買収をすると言うのは、業界の噂としてもありましたし、幹部も自ら認めていたことであったわけです。

で、買収したのがStorgeTek。
あまりなじみはないかもしれませんが、エンタープライズ・ストレージ市場では、EMC、日立、HP、IBMに次ぐベンダーです。
特にハイエンド・テープなどのセグメントではかなり強いベンダーです。
StorageTekのように業績は比較的好調だし顧客ベースもあるが、成長率が低いため株価が低迷している企業を買って成長路線に乗せると言うのは、M&Aの鉄則ですが、どうなんでしょうか、この場合は。

企業買収に関しては、Sunはうまく行った時と行ってない時の差が極端です。
Crayのビジネス・コンピュータ部門の買収はきわめて成功したE10000サーバを産み出し、2000年ころのSunの記録的好業績の結びつきました。
一方、Cobalt社に関しては、金をドブに捨てたような結果となりました。

M&Aを成功させるために重要な要素は企業カルチャーの融合の問題があります。
企業カルチャーと言う点では、Sunは結構「濃い」のでうまく行く時と行かない時の差が激しいのではと思います。
StorageTek社は米東海岸ベースですし、どっちかというとIBMメインフレームショップのユーザー等に堅実な営業をしてきて成長してきた会社であり、企業カルチャーの点ではSunと対極にあると言えます。
とは言え、Sunと似たカルチャーであろうと思われるCobalt社の買収が失敗したことを考えると、意外とタイプが違う企業の買収の方がカルチャークラッシュは小さくてすむのかもしれません。

もうひとつの懸念は、ストレージハードウェア市場もサーバ市場と同じように急速にコモディティ化が進行しつつあることです。
もう、ハードでの差別化はかなり困難な時期に来ており、大手ベンダーは、管理ソフトで差別化する戦略を取って来ています。
Sunがストレージを重要視するのは当然なのですが、どっちかというとストレージ管理ソフトウェア・ベンダーを狙うべきだったのではと思うわけです。
別のM&A計画が進行中であるとも思われますが、Sunももうキャッシュによる大規模なM&Aは困難な状況に来てますので、大手のストレージ管理ベンダーの買収も難しいでしょう。

こう思うのは私だけではないようで、買収の発表依頼Sunの株価も低下気味で、この状況を挽回するためには相当強力な戦略が必要と思うわけです。

投稿者 kurikiyo : 2005年06月10日 09:32

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