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2005年06月03日

商標ゴロは商売になるのか?

今朝の朝日新聞見てたら「ホリエモン」や(レッサパンダの)「風太」のような旬の言葉の商標登録出願の話題が出てました。
趣味で旬の言葉をどんどん商標登録出願してお小遣い稼ぎをしようとしている人の話も出てました。
商標法上「自己の業務に関する商品に使用する商標は~商標登録を受けることができる。」(3条1項、一部書換)と記載されているように、自分で商売に使う意思がないのに商標登録出願するのは本来的にはNGです。
ただ、実際には使用するかどうかは原則的にはチェックされないですし、商標権を財産権として取引の対象とすることで権利の活用が促進されるという効果もあるので、まあ、自分で使用する意思がないのに出願してしまうケースは通常になっているわけです。

では、こういう先取り的に商標登録出願して転売して儲けるという商売が成立するかと言うと結構難しいと言えます。
たとえば、昨日のエントリーに書いたように、「ホリエモン」などのような「他人の著名な略称」はその他人の許可がなければ登録されませんので、「ホリエモン」の商標権獲得はライブドア(または、堀江社長本人)以外はまず無理です。
また、「日本または外国で著名になっている他人の商標を不正目的で」出願した時も、4条1項19号違反でNG。
外国で流行ったブランドをいち早く日本で登録して買い取ってもらおうとしても無駄と言うことです。
さらに、4条1項7号に「公序良俗を害する商標」は登録しないと言う非常に広範な規定がありますので、特許庁の審査官が「これ登録したらちょっとまずいだろう」と判断した商標はこの規定で拒絶することができてしまいます(この事例について明日書く予定です)。
仮に上記の点で審査段階で見落としがあって登録されてしまったとしても、登録後に第三者が異議申立や無効審判を請求することで商標権を消滅させることができます。

ということで、現行の商標法は、商標ゴロで濡れ手に粟というのは実質的には非常に困難な制度になっているわけです。
お小遣い稼ぎくらいなら何とかなるかもしれませんが(決して奨励するわけではないですけど)。

投稿者 kurikiyo : 2005年06月03日 09:45

コメント

商標ゴロ(ドメインゴロもいますが)が存在するのはやっぱり買う方が存在するからだと思います。買わなきゃいい、と思いますが、無効審判や不使用取消審判、仲裁センターの仲裁を起こす手間やお金を考えれば、買った方が安いという事になるんでしょうね。

投稿者 無名人 : 2005年06月03日 11:02

ちょっと話がずれますが、
http://hotwired.goo.ne.jp/original/hamano/050531/
みたいなこともあるようですね。

投稿者 SH : 2005年06月03日 12:32

仮にうまく人がほしがる商標を手にしたところで、取れる金は審判費用+αくらいということですよね(実務はわからいのですが、100万円くらい?)それ以上ごねると「阪神優勝」の時のように無効にされて元も子もなくなります。なので、「投資」としては商標ゴロはあまりおいしくないですね。
ドメインゴロも、不正競争防止法改正後は難しくなってしまいましたし。
海外(特に中国)については、外交努力でどんどん圧力をかけてほしいものです(まあ、日本がかけなくてもアメリカが黙ってないでしょうけど)。

投稿者 栗原 潔 : 2005年06月03日 15:06

しかし、こんな例も。 :-<

http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/comp/374528

投稿者 anonymous : 2005年06月04日 23:53

うーむ。
国をまたがって調停してたらいつまでかかるかわからないので金で片を付けた(時間を金で買ったということでしょうかね)。
商標ゴロはおいしくない

(日本では)商法ゴロはおいしくない
と書いた方が良かったかも(このケースは商標ではなくてドメインですが)。

投稿者 栗原 潔 : 2005年06月05日 00:10

ドメインの話題を続けて恐縮ですが、

http://www.nic.ad.jp/ja/materials/iw/2001/main/jp-drp/shiryou-4.html

では JT.com というドメインが「不正な取得」とみなされて移転させられています。
これは、私は商標ゴロとは呼びません。たとえば、MS.com が(MicroSoftではなく)Morgan Stanley であるのと同じく、JT.com は Japan Tabacco だけでなく Japan Telecom であってもよいからです。たとえば、JAL.com や NISSAN.com は日本航空や日産は負けています。
にもかかわらず、JT.com は不正扱いされたということで、日本では、大企業有利な裁定が下されやすい → 商標ゴロに不利という面はあると思います。
※JT.com の裁定は WIPO でしたが、パネリストは日本人です。

投稿者 anonymous : 2005年06月05日 00:44

今さら言ってもしょうがないですが、ドメイン名については、差塩所から商標法と同様の厳格な運用をしておくべきだったでしょうね。インターネット初期時代にはドメイン名が100万ドルで転売されるようになるとは誰も想像できたなかったでしょうが。

投稿者 栗原 潔 : 2005年06月06日 09:38

余談続きですが、ドメインは普通は厳しく(企業規模に関係なく)商標が保護されています。
sharp.com を電機メーカーのシャープが所有できないのも、そのためでしょう。
「大企業有利」という裁定が下りやすいのは、日本特有ではないかと思います。

投稿者 anonymous : 2005年06月06日 22:52

投稿者 とと : 2005年07月26日 22:54