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2005年03月12日
Itaniumの生きる道?
Itaniumについてちょっと前に書きました(記事1、記事2、記事3、記事4(要無料ユーザー登録))。
結論としては、アーキテクチャ的には優れているがマーケット的にはちょっと厳しいだろうというもの。
(ただし、最近のマルチコア、マルチスレッドのトレンドを見ていると無理して命令セットレベルの並列性を追及してもあまり意味がなかったのかという気もします(そういう意味では参照記事の中身も既に古くなってしまったかも)。)
Itaniumの最大の誤算は言うまでもないですが、X86とのバイナリ互換性が実質上ないに等しいことでしょう。
AMDのOpteronの市場圧力にも負けて、IntelがEM64Tを出してしまったこと、要するにまったく新しいアーキテクチャを出さなくても既存X86の64ビット拡張でそんなに問題ないということをIntel自身が表明してしまったことも、Itaniumの市場での将来性に疑問を投げかける結果となっているのは改めて説明するまでもないでしょう。
IBMが実質的にItaniumサーバから撤退してしまったこと(関連記事)も逆風です。
もちろん、HPのハイエンド・サーバにおけるPA-RISC後継のチップとしてはItaniumは有望です。
そういう意味では、Itanium≒PA-RISCⅡみたいなポジションになってしまったと言えるかもしれません。
ただ、Itainiumの優位性としてもうひとつ忘れてならないのは、他プロセッサーのエミュレーションがやりやすいという点です。
やはり、汎用レジスタ数が多い(128個)というのは有利です(汎用レジスタの多いマシンで汎用レジスタの少ないマシンをエミュレーションするのはその逆の場合と比較してかなり楽です。)
たとえば、NECは、自社のハイエンドメインフレームのプロセッサをItaniumに置き換えてます(関連記事)。
カーネル部分はItanium向けに書き換えで、ユーザーコードはエミュレーションで動かすという、昔MacがCISC(68000)からRISC(PowerPC)に移行した時と同様な実装らしいですが、メインフレームのネイティブ・プロセッサの場合と遜色ない性能を出せているようです。
そんな中で、ちょっと注目なのが、米ベンチャーPlatform Solutions社の製品。
Itaniumベースのサーバで、IBMのメインフレームハード環境を完全エミュレーションする(IBM製のOSやミドルウェアを稼動する)というものです。
現在ではIBMメインフレームの互換機市場は存在しない(米国互換機メーカーは撤退、富士通・日立の製品ははIBM系ではあるけれどIBM互換ではない、NECはIBM系ですらない)のですが、思わぬところから伏兵が出てきたという感じです。
互換製品がないとユーザーとしてはベンダーとの価格交渉上著しく不利になりますので、米国のメインフレーム・ユーザーにとっては朗報かもしれません。
サポートの問題等はあるかもしれませが、日本でも販売されるとおもしろそうですけどね。
投稿者 kurikiyo : 2005年03月12日 23:25