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2005年03月13日
オープンソース(GPL)は都合のいいことばかりではないよ
#今回のエントリーはオープンソース系にちょっとでも詳しい方は何を今更の内容とは思いますが、念のため書いておきます。
「Red Hatクローン、相次いで襲来か?」という記事。
一般的にソフトウェアの世界で「クローン」というと、インターフェースや機能を他製品と一緒にした別製品のことを指しますが(Outlookクローン等々)、ここでいうクローンとは中身もそのまんまコピーということです。
オープンソース(GPL)の世界ではこれは合法なわけです。
GPLのライセンスでは、大きく言うと以下の3つが規定されています。
1.自由な再配布を認める(有料でも無料でも良い)
2.ソースコードを公開する
3.プログラムを拡張・変更したときはそのプログラムもGPLにしなければならない(要するに、自由な再配布を認めて、ソースコードを公開しなければならない)
この3の条件こそが、ビジネスの世界でGPLが使いにくいとされている最大の理由です。
RedHatは上場企業ですから、利益を上げて株主に還元しなければならないわけですが、自社が有料で売ったソフトを他者がコピーしてより安価に(ないし無料で)配布しても文句は言えないわけですね。
LinuxディストリビューターのIPOが続いたころ、株式市場は「第二のMicrosoftか」という期待の元にとんでもない株価をつけたわけですが、今ではピークの10分の1以下の株価になっています(これは当然で、ディストリビューターのビジネスモデルは(ユーザーを囲い込む)ソフトウェア・ベンダーのビジネスモデルではなく、サポート・ベンダーのビジネスモデルであるからです)。
最近は、Linuxをよりミッション・クリティカルな領域にも適用しようとする動きが盛んで、次世代メインフレームをLinuxでなんて話もありますが、そうなってくるとベンダーにとっては、Linuxに対して自社のミッション・クリティカルなシステムのノウハウを生かした機能強化を行うと、そのノウハウを一般に公開することになってしまうというジレンマが生じるわけです。
この点について某ベンダーの人と話したことがありますが「機能拡張部分をROMに焼いてハードウェアだということにしてしまったらどうか?」と言われたことがあります。
うーむ。違法とはいえないまでも、限りなく脱法行為に近いような気がしますが、どうなんでしょうか?
投稿者 kurikiyo : 2005年03月13日 13:06
コメント
> 「機能拡張部分をROMに焼いてハードウェアだということにしてしまったらどうか?」と言われたことがあります。
フリーソフトウェア運動からはグレー、オープンソース運動からはシロの行為でしょうね。
この「秘密の部分をROMに焼く」はESRも推奨しています。
http://cruel.org/freeware/magicpot.html
んでもって、GPLの特徴として四番目を入れておいて欲しかったですね。
「バイナリを渡さない自由は存在するし、その場合はソースも渡さなくていい。」事を忘れてませんかと。
秘密ノウハウを持ったLinuxが桁違いな性能を誇るなら、それをクローズ環境に閉じ込め、
CPU時間を売って儲ける道はあるわけです。
投稿者 hogehoge : 2005年03月14日 11:12
> この「秘密の部分をROMに焼く」はESRも推奨
つまりは、ROMに焼くのでもなければソースを渡すべきということですよね。
投稿者 mohno
: 2005年03月17日 04:05
その辺はGPL FAQでも読んでくださいって感じですが。
http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html
投稿者 hogehoge : 2005年03月17日 17:03
Eric Raymondが言ってるのはハードウェアのデバイスドライバーの話(しかも、少なくとも原文を読む限り、推奨しているというよりはどうしてもコードを秘密にしたい場合の最後の手段というニュアンス)であって、ここで言っている話は、(本来公開すべき)カーネルの機能強化をROMにしてハードウェアだと言い張るのはどうなのかという話なので、ちょっと議論のポイントが違うと思います。
また、ソフトウェアを配布しないで、サービスを売るというやり方ももちろんありですが、ここではソフトウェアを配布する場合のライセンシングの話をしてるので、これまた別の議論と思います。
さらにhttp://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0503/17/news076.html などを見ると、ROMに焼いてファームウェア(ソフトウェアではない)と言い張るのは(少なくとも一部のオープンソース主導者にとっては)許されないようです。
投稿者 栗原 潔 : 2005年03月17日 23:49