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2005年02月27日

マイクロソフトのトンデモ特許?

右の「お気に入りリンク」の中にThe Registerというサイトがありますが、これは、英国のITニュースサイトです。
米国系の大手Webメディアはほとんど日本のWebメディアと提携しているので、あまり時間差なしに翻訳記事を見ることができますが、The Registerはどうもそうではないようです(The Registerから米国系のメディアに記事がシンジケート提供されて、それが日本のメディアで翻訳されているケースはあるようですが)。なので、たまに除いてみるとまだ翻訳されてないおやっというような記事を見つけることがあります。

ちょっと気に止まった記事はマイクロソフトの特許出願に関するもの(Slashdot本家では既に話題になってますね)。

Visual Basic言語において変数が指すアドレスの先が等しくないかどうかを判定するオペレータであるIsNotをマイクロソフトが特許出願したという記事です(出願しただけでまだ特許にはなってません。)
うーむ。これはどう考えても新規性(少なくとも進歩性)はないような気が。単にポインタと等号の組み合わせで実現できてしまうし。
百歩譲って仮に新規性があったとしてもプログラミング言語の仕様そのものは特許すべきではないという気がします。

この特許の出願者の一人であるマイクロソフトのPaul Vick氏のblogでも、読者からかなりの突っ込みがされてます。
Vick氏の考え方は私の考え方に似ていて(というかIT関連会社に勤める人はたいていそうだと思いますが)「ソフトウェアを特許の対象とするのはちょっとまずい(少なくともグレーゾーン)と思う、しかし、現実に世の中がそいういう仕組みで動いている以上、防衛のためにもゲームには参加せざるを得ない」ということです。
#ところで、MSでもblogやってる人多いですね。
#おもしろそうなものは右のお気に入りblogに載せるようにします。

この特許も他社へのけん制(仮に特許を取れなくてもけん制にはなりえる)か、または、なんかの間違いで特許されれば儲け物というレベルの出願なのではと思います。

前にも書きましたけど、マイクロソフトが特許戦略を強化しているのは確かで、これから同社によるソフトウェア特許出願も増えていくでしょう。
しかし、どう考えても産業の発展に寄与しない特許出願が増えると、ソフトウェア特許自体に反対する世論作りを推進することになってマイクロソフトにとっては逆効果なのではという気もします。

投稿者 kurikiyo : 2005年02月27日 23:33

コメント

コメントしようと思いつつ時間がすぎてしまいましたが、「単にポインタと等号の組み合わせで実現できてしまう」というのは、消しゴム付き鉛筆が「鉛筆と消しゴムの組み合わせで実現できてしまう」と言っているのと同じように思います。
この新規性を認めるべきかどうかを別にしても、誰かが同じ仕組みを「より早い時間」に発明したと申請して受理されたとしたら、逆に被告になってしまうかもしれないわけで、新規性が認められそうなものについては「防衛のためにもゲームには参加せざるを得ない」のが現実だと思います。

投稿者 anonymous : 2005年03月17日 03:27

確かに、既存技術の組み合わせというだけでは進歩性を否定できないのですが、ソフトウェアの世界では既存の機能を組み合わせて新しい機能を作るのは日常茶飯事ということをふまえて「進歩性がないような気が」と言っています。
たとえば、多くの人が鉛筆の後ろに消しゴムを貼り付けて使っていたとしたら、消しゴム付き鉛筆を出願しても進歩性クリアできない可能性は高いですよね(もちろん、そういう鉛筆の製造方法に進歩性がある場合は別ですが)。
このblogで何回も書いてるように営利企業としては特許ゲームに参加しなければならないのはしょうがないと思いますし、「言われてみれば当たり前、だけど言われるまで気が付かなかった」というアイデアもあるとは思いますが、ちょっとこのケースはやり過ぎなんじゃないのというのが正直なところです。

投稿者 栗原 潔 : 2005年03月17日 23:56