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2005年01月29日

HPのパパラッチ防止の特許とは?

「HP、パパラッチ対策技術を特許申請」という記事を見たので、米国の特許公報にあたってみました。

カメラに撮られたくない人がある装置を持っているとその装置からデジカメにその人の顔のイメージ情報を送信し、デジカメ側では撮った画像とマッチングし、その人の顔をぼかすという「発明」です。

読んでみると「なーんだ」という感じです。願書にはこういう基本的なアイデアだけで、特に具体的な実装方式が書いてあるわけではありません。

以前、ソフトウェア特許のセミナーに行った時に、「ソフトウェアの世界ではやろうと思えば何でもできるんだから特許は思いついたもの勝ち」という話を聞きましたが、こういうことだったのかと思いました。

特許出願がちゃんと特許査定を受けるためには新規性とか進歩性の要件に加えて実現可能性というのがあります(実現できないアイデアを特許で保護しても意味がないのでこれは当たり前ですね)。
昔からある機械や装置に基づいた特許ではおおよその実現可能性の見当が付きます。
「紫外線の悪影響を防ぐために、地球全体を紫外線吸収フィルムで覆う方法」というのは、現実的に実現不可能なので特許査定されないというのは、特許法の教科書に載っている基本的な例です。
また、化学物質による特許であれば、ちゃんと製法が記載されており、現実に生産できることが特許の前提となります。

この特許は出願されただけで特許査定されたものではないですし、20年後には(注:特許権の存続期間は出願から20年後まで)実現できないとは言えないわけですがちょっと理不尽なものを感じてしまいました。

この特許では写真を撮られたくない人が自分の顔のイメージを内蔵した装置を携帯することになっていますが、この部分を改良した特許として、脳波を検知して写真を撮られないようにした改良特許でも試しに出願してみたらどうなるのかなーなどと思ったりしてます。

投稿者 kurikiyo : 11:55 | コメント (0)

2005年01月28日

中抜きは続くよどこまでも

「ドットコム革命」という言葉がまだそれほど恥ずかしくなかったころ、「中抜き」という言葉もよく使われていました。
ネットによって商品やサービスの提供者と消費者が直結されるので、中間業者がどんどんバイパスされていくというトレンドを表したものです。

デルなどのメーカーによるネット直販やAmazon.comなどによる小売店舗のバイパスなどが中抜きの典型例ですね。

#そういえば、ディスカウントショップで「ナカヌキ屋」というのがありますね。これも卸をバイパスしてメーカーから直接仕入れてるから安いというメッセージを出すためにこういう店舗名にしたと思うのですが、「なんか、中間搾取してるみたいな名前だ」と全く逆のイメージを持っている人がいました。店舗名のつけ方としては失敗かもしれませんね。
#閑話休題

で、この中抜きの動きは当然ながら一時的なものではありません。ネットのテクノロジーが進化すれば、ますます中抜きも進展していきます。

そして、中抜きのインパクトが大きいのは、小売などよりもメディア産業でしょう。
物理的な物のやり取りが伴う小売りに対して、メディアのビジネスは情報のやり取りだけで完結してしまいますので。

前にも書いたと思いますが、blogもメディアの中抜きを推進してますよね。
知識や情報を持っている人に取材をして、まとめて世の中に発信するというのが新聞やTV等のメディアのビジネスですが、blogにより知識や情報を持っている人が容易に世の中に直接情報発信できるようになってしまいましたから。

米国のニュースをフォローしている人は、既にご存知と思いますが、CBSニュースで捏造の資料を元にブッシュ大統領の軍歴疑惑の報道をしていたことが明らかになり関係者が処分されたことがありましたが。これもblogでの追求が元になっていたのは有名な話です。
ネット上で専門家たちがblog経由で情報交換することで、大手メディアと対等に戦うことができたわけです(参考記事)。

米国における既存メディアのblogに対する反感には相当なものがあるようです(参考記事)。
この反感はたぶん恐れから来ているんでしょうね。
メディア(少なくとも大手メディア)は、今までかなりの力を持って、自分中心のビジネスモデルでやって来たと思うのですが、それが根底から崩れる可能性が急に出てきたわけですから。

日本でも今後blogの普及が加速すれば、メディア産業に少なからず影響を与えていくでしょう。
特にWeb系のメディアの人と話すとこのへんの話題が出ることが多くなっていますが、先見の明がある人は、「エコシステム」の構築を真剣に模索しているようです。

投稿者 kurikiyo : 10:41 | コメント (0)

2005年01月27日

エコシステムの概念を理解するためのオススメ本

「エコシステム」という概念を理解するために重要な考え方がコーペティションというものです。
co-opetition=co-operation+competition
つまり、協業と競合が同時に発生している状況で、エコシステムにおいて必然的に発生する状況です。
今日のIT業界においてはどのベンダーの間においても、コーペティションが発生していると言えます。

多くの人がこのようなコーペティションの考え方を直感的に理解していると思うのですが、このへんを理論的にまとめたのが"Co-Opetetion"という本です。
1996年出版のもう古典とも呼べそうな本ですが、最初に読んだ時はかなり目からウロコでした。
最近、また、ちょっと読み直してますが、非常にためになります。

「コーペティション経営」というタイトルで翻訳されたのは知ってましたが、今調べると文庫本化されて安くなっているようですね。
例によって翻訳本は読んでないので、翻訳の質についてはコメントできませんが、amazon.co.jp
の読者コメントによれば翻訳も問題なさそうです(元の英語もかなりわかりやすいですし。)
未読の方、オススメです。

投稿者 kurikiyo : 08:53 | コメント (1)

2005年01月26日

エコシステムの逸話

昨日の話で「エコシステム」という考え方が出てきたので、この機会にこういうお話を。

IT業界に身を置く人ならエコシステム、つまり、自然界の生態系のように競合他社と時には協力し、時には競合する共生関係を築くことこそが市場を大きくし、結果的に多くの人をハッピーにするということは敢えて説明するまでもないと思います。

ところが、依然として「ビジネスとは戦争のようなものであり、相手を徹底的に叩き潰すことが目的だ」という前近代的な考え方を持っている人もいるようで、そういう人たちにエコシステムの重要性を納得させるためのたとえとして以下のお話しはどうでしょうか?
(大昔にTVで見た実話をベースにしています。)

ある地方都市の駅前商店街は客が減少して、さびれる一方でした。
商店主たちは危機感を持っていました。
そこに、大型スーパーが駅前に進出してくるという話が持ち上がりました。
「今でさえ厳しいのに大型スーパーなんか進出してきたら客を全部とられてしまう」
と商店主たちは徹底した反対運動をしたので、スーパーは駅前への出店をあきらめ、
郊外の街道沿いに駐車場付きの大型店舗を建てました。
住民たちは駐車場のない駅前よりも街道沿いの店舗で買い物をする方が便利であることに気づき、
買い物は車で全部街道沿いで済ませるようになり駅前商店街はますますさびれることになりました。
「こんなことならスーパーを駅前に誘致しておけばよかった。」と商店街の人は嘆きましたが、時既に遅しでした。

スーパーに駐車場を作ってもらい駅前商店街の客も使えるようにする、大量生産の安売り品はスーパーで売り、特徴ある商品は商店街で売る等々、いくらでもエコシステムを作る手段はあったのに、その可能性を自らつぶして失敗してしまった例ですね。

デジタルテクノロジーから生まれた新しい競合に対して、この商店主たちのように顧客無視で既得権を主張するだけの対応をとって失敗していくケース、これから先、結構出てくるのではないかと思います。

投稿者 kurikiyo : 19:38 | コメント (0)

2005年01月25日

TV録画サービスは著作権の侵害?

ちょっと前の話ですが、ビデオサーバを使ってマンション住民にTVの録画サービスを提供していた会社を
TV局が訴えたという事件です。

わが国の著作権法では私的複製という行為が認められてます。個人的、家庭内等の使用では他人の著作物を許可なく複製、録音、録画をしても良いという規定です(著作権法30条)。
著作権者しか複製・録音・録画ができませんというのが著作権法の基本ですが、これをあまりにも厳密にすると、TV番組をビデオに録画したり、自分のCDをiPodにリッピングすることもできないことになってあんまりなので、例外的に認められた規定です。

このケースの場合は、マンション業者がマンション住民が録画予約したTV番組を観れるように共用のビデオ・サーバを用意したというのが、30条の規定の範囲外である(ゆえに、TV局の著作権の侵害だ)ということで、訴えたということのようです。

マンション住民は自分が録画予約した番組しか観れないわけですから、それぞれがHDDレコーダを買って録画してるのとどこが違うんだという意見は当然出てくるでしょう。

しかし、TV局側は30条の規定振りでは、この形態はカバーされないと言っているわけです。
マンション住民全員にサービスを提供している以上個人的・家庭内という範囲を越えてるというのもありますが、たぶん、ひっかかったのは30条の規定振りで「その使用をする者が複製することができる」となっている点でしょう。
つまり、観る人本人が録画をしなければ駄目ということです。

そういえば、去年の春にライブドアが手持ちのCD等をMP3にエンコードしてくれるサービスを始めたのに、開始後1ヶ月くらいで終了してしまったことがあったと思いますが、これも同じ理由です。
手持ちのCDを自分でMP3に落とすのがOKなのに、業者に頼んで同じことをやってもらって何が悪いのというのが通常の感覚だと思いますが、著作権法30条を文言どおりに解釈すればこういう結果になってしまうのはしょうがないでしょう。

何か理不尽なものを感じるのは私だけではないでしょう。情報がどんどんデジタル化される現代、アナログ時代に決められた現行著作権法にほころびが生じてくるのは当然なんですが、そのほころびを運用で縫い合わせる時に、既得権者の権利を守ることが優先されて、権利関係のバランスを取るという考え方がわが国には薄いような気がします。

asahi.comのネット最前線(ASAHIパソコンニュース)の記事「ユーザー置き去りの著作権攻防戦」にこのあたりの問題点がうまくまとめられています。
一読をオススメします。

特に、
>...世界で最も厳しい規制を最も早く取り入れ、摘発も最も厳しい国の1つと
>言える。そのような日本だからこそ、先進的なサービスも世界で最も早く
>始まる――というのなら理解しやすい。だが現実は逆だ。

というくだりはまさにその通りとい言わざるを得ません。

米国ではオンラインミュージック市場が完全に立ち上がり、結果的に、レコード会社も、アーティストも、機器メーカも、消費者も潤うエコシステムができつつあるのに、日本ではレコード会社が(およびJASRACが)自社の権利を主張しすぎるがためにいつまでたっても市場が立ち上がらない(その結果として、
音楽市場全体がジリ貧)という状況になっているのはこういうバランス感覚欠如エコシステム軽視の考え方が根にあるとしか思えません。

投稿者 kurikiyo : 23:20 | コメント (0)

2005年01月23日

商標権問題はGoogleの最大の誤算?

Googleが最初に世の中に登場したとき、テクノロジーとしてはすばらしいと思いましたが、その無骨なWebサイトから、これをどうやって商売にするんだろうかと思っていました。

で言うまでもなく、検索キーワードに基づいたダイナミックな広告表示がGoogleの切り札だったわけで、それが同社の劇的に成功したIPOとその後の好業績へと結びついてきたわけです。

順風満帆かに見えたGoogleですが、ここで、商標権という思わぬ伏兵が登場してきました。

商標権とはごく簡単に言うとトレードマークを自社の製品やサービスに独占的に使用できる(他者の使用を禁止できる)権利と言うことです。
ここで、「使用」とはそのトレードマークを付けた商品を作ったり売ったりすることはもちろんとして、そのトレードマークを使って広告をすることも含む点に注意が必要です。

たとえば、ルイヴィトン以外の会社が作ったバッグにルイヴィトンのトレードマークをつけて売ると、ルイヴィトン社に訴えられる可能性があるのは当然ですが、「ルイヴィトンが似合う方に」と言って自社のバッグを宣伝しても同じく訴えられる可能性があります。

「誰もうちのバッグがルイヴィトン製だなんて言ってないよ」と主張しても通らない可能性大です。
どうしてかというと、こういう行為はルイヴィトンという商標に長年にわたって蓄えてられてきた信用にただ乗りする行為とみなされるからです。

前置きが長くなりましたが、Googleがフランスでホテルチェーンとの訴訟に敗れた(まだ、確定ではないですが)という記事翻訳版)です。

メリディアンホテル(日本でもお台場等にありますね)が、自社の商標をGoogleのキーワード広告に使ってはならないと訴えた事件です。

たとえば、メリディアン(とフランス語で)入力したときに、格安ホテルチェーンの広告が表示されたとしたならば、メリディアン側としては困りますよね。
で、商標権に基づきGoogleを提訴したわけです。

同様の訴訟で米国ではGoogle側が勝訴しています(Googleは場所を提供しているだけなので、商標権の問題は権利者と広告主の間で解決すべき問題と言うロジックだと思います。)

しかし、フランスで表示してはいけないと言われても、国別に表示を制御することは事実上困難ですから、結局、世界的に表示できないことになってしまいます。
Google的にはかなり厳しいと言えます。
今後、同様の訴訟が頻発する可能性があり、いちいちこのキーワードは商標かどうかをチェックしなければならないとなると、コストもかかりますし、キーワード広告の最大の価値である手軽さが相殺されてしまいます。

キーワードベースの広告表示、全世界に向けての広告発信等々はどの国の商標法ももともと想定してない概念ですから、しばらくはひと悶着あるだろうと思っています。

投稿者 kurikiyo : 00:31 | コメント (0)

2005年01月22日

置き薬商売はアコギなのか?

2005/1/18の記事トラックバックいただきました。

メインフレームが「汎用機ベンダーの過去の行状が余りに問題多いので、こういう報道になるのではないでしょうか」というご指摘です。

確かにメインフレームが売り手市場だったころは、ユーザーの不満は大きかったでしょうね。
自分もそれは否定しません。
なので、「問題提起としては正しい」と書いてます。

不満なのはNHKの報道姿勢がちょっとアンフェアーなのと、視聴者に特定のイメージを植えつけようと言う姿勢が見られたということです。
別にメインフレーマの肩を持ってるわけではないですよ。

ところで、本題ですが、清貧生活さんが、
>昔、或汎用機メーカーが顧客に対し「貴所の計算機の処理能力を2倍に
>アップします」というサービスを宣伝>したので、何をするか見ていたら、
>既設計算機から、>とある部品を取り外しただけ、という事がありました。
>こういう事をしているから、汎用機は不透明だと言われるのです。

と指摘されてます。

たぶん、デチューンしたモデル(チューンモデルの逆、わざと性能を落としたモデル)を元に戻したと言うことでしょうね。メインフレームの世界では普通です。
マイクロコードに空ループを入れてわざと性能を落とすこともあります。
この時はパーツを入れ替えなくても、空ループをはずしたコードをロードするだけで性能が上がります。

私も直接は知らない大昔の話ですが、機械式のラインプリンタで歯車を1個取り替えるだけで高速モデルにアップグレードできる仕組みになっていたこともあったらしいです。

ユーザーの立場から見ると、ハードは同じなんだから最初から最高の性能を発揮できるようにしといてくれよと思うのが当然かもしれません。

しかし、こういうことをやっているのはメインフレームの世界だけではありません。

Unixサーバの世界でも最大構成で納品しておき、一部のプロセッサだけをオンライン(使用可能な)設定にしておいて、ユーザーからアップグレードの要求があった時はコマンド投入だけでプロセッサ数を増やせる(増やした時点から追加料金が発生する)という売り方があります。
キャパシティオンデマンド(CoD)とかユーティリティ・プライシングとか呼ばれる方式です。

これも、「最大構成のマシンを納品してるんだったら、ユーザーが何しようと勝手だろう。最大構成で使わせろ。」と思えるかもしれませんが、「ベンダーはハードを売っているわけではなく、ハード上で稼動するシステムが提供する価値を売っているので、物が同じでも性能によって価格が上下するのは当然」という
ロジックも成り立ちます。

また、ユーザーにとってみれば使った資源の分だけ金を払えばよいので余裕をもたせて過剰なアップグレードをする必要もないですし、パーツの納品が必要ないですから、必要なときに迅速にアップグレードできるというメリットもあります。

「置いとくだけでは料金は発生しない、使った分だけ払う」という発想は富山の置き薬にたとえることができるでしょう。

気分的に納得できない人がいるのは当然と思うのですが、ビジネスのやり方としてはそんなにアコギではないと思います。

投稿者 kurikiyo : 11:07 | コメント (0)

2005年01月18日

汎用機ベンダーを悪者扱いのNHKクローズアップ現代

先ほど見たNHKクローズアップ現代、「地方自治体 対 ITゼネコン」というタイトルで、富士通、日立、NECというメインフレームベンダーが独占している地方自治体の市場でオープン化の動きがというお話でした。

ITゼネコンとはシステムのインフラ提供、運用、開発まで特定のメインフレームベンダーが独占しており競争入札が機能しておらず、自治体側が法外な値段を払わされているという状況を表したもの。

確かにこういう状況は、ベンダーの立場から言えばなんともおいしいビジネスなですが、IT産業全体、さらには、日本経済全体の観点からは決して望ましいものではありません。
どんどん競争入札を取り入れて、オープンな市場を作っていく必要があることには異論がありません。

ただ、番組の構成上、汎用機(メインフレーム)にすると)プログラムのソースコードが公開されず自由競争ができないので高くなる、一方、オープン系サーバにすると(開発業者の)競争入札ができて安い
みたいな単純化されすぎたロジックになっていたのは気になりました。

アプリケーションの仕様を公開するかどうかは、開発請負の契約の問題であって、汎用機かオープン系かの話ではないですよね。
汎用機でも仕様を公開して追加開発部分を競争入札することはできます。
オープンシステムでもたとえばJavaのクラスライブラリの仕様が非公開だったら追加開発分の競争入札は不可能に近いでしょう。

また、汎用機でも1円入札とまではいかないにせよ、買うときに思い切り値切っておいて、ベンダー側が運用や保守で回収しようとすると文句を言うという可能性もなきにしもあらずです(番組では買ったときの値段についてはまったく触れてません。)

あと、スタジオには汎用機の例としてかなり大型のマシンとサーバの例としてラックマウントサーバの1台が並べて置かれていました。
何の説明もなく見た人は、「汎用機というのは同じ性能でも馬鹿でかいものだなー」という印象を持ったことでしょう。

さらに、NHK的にありなのでしょうか?
NECの汎用機からサンのサーバへ(開発はSAMSUNG)移行した佐賀市の例を思いっきりメーカー名を放送していました。
宣伝になる場合は企業名いっさい出せないんじゃなかったんでしたっけ?
#「マツケンサンバ」ですら、固有名詞が入ってるのでだめという説もあったくらい
#ですし(プレイバックパート2の歌詞の「真っ赤なポルシェ」が「真っ赤な車」に
#差し替えられたのは有名ですよね)。

問題提起としては正しいですし、コメンテータの安延申さん(MITI出身、現スタンフォード日本センター理事)のコメントが非常に適切かつわかりやすかったのは良かったですが、NHKなんだから報道の公正さという点でもう少し気をつけてほしかったという気がします。
特に、NECのオープン系を推進している部隊の人は一言言いたいでのはないでしょうか?
(この番組だけ見ると、NECというのは高い値段でメインフレームを売っているだけの会社に見えてしまいそうです。)

投稿者 kurikiyo : 20:38 | コメント (0)

メインフレームも捨てたものではない+OOPの適用性?

日経ITProの記事(元記事は日経コンピュータ)
「NECに衝撃、東日本銀がオープン勘定系の採用を白紙撤回」
NECのUnixベースの勘定系システムであるBankingWeb21の採用を
取りやめ、現行の富士通メインフレーム上のシステムの利用を継続する
ことにしたというお話です。

この話、結構いろいろな教訓を含んでいると思います。

まず、第一に、メインフレームは最終的には新しいシステムに移行せざる
を得ないとしても、既に稼働中のミッション・クリティカルシステムの移行は
そう簡単にはいかないということ。

次に、大規模システムの安定稼動という観点からはメインフレームは捨てた
ものではないということ。

この辺については、過去にITMediaにコラム
「メインフレームのすごさについて技術的に解説しよう(1)(2)(3)
に書きました(このコラム記事は結構評判がよく、今でも「あの記事は良かった」
といわれることがあります)。

そして、最後に、一般的なビジネス・アプリケーションにおいて、OOPのビジネス・
ロジック部分への適用は結構大変ではないかということ。BankingWeb21は
ソフトウェア部品5万個から構成されてるそうですが、ちょっと粒度が細かすぎる
ような気がします。少なくとも、OOPにしたから部品が再利用できるので開発が
迅速にできるようになるというロジックはこのケースでは当てはまってないようだ
と言えるでしょう。
もう少しSOA的なアプローチの方が向いていたのではと思いますが、これはあくまでも
外野からの想像ですから、現場の人にしかわからないいろいろな事情があるのかも
しれませんが。

投稿者 kurikiyo : 11:00 | コメント (0)

2005年の重要トレンド(4)新しい考え方ではないSOA

日経コンピュータ誌のベンダートップへのインタビューでは、
今年の重要トレンドとしてSOA(サービス指向アーキテクチャ)
を挙げてる人も多かったです。

SOAを難しく考えすぎている人もいると思いますが、要は、
ソフトウェアを部品化して機能をできるだけ再利用する、
一から開発しないで既存のサービス(ソフトウェア部品)を
活用するという昔から言われている当たり前の考え方です。

オブジェクト指向プログラミング(OOP)と何が違うのかと思う人も多い
思いますが、ソフトウェアの部品化という基本パラダイムには大きな
違いはありません。ただし、OOPは継承関係による設計時の再利用
にフォーカスが当たっているのに対して、SOAは実行時による動的な
結合にフォーカスが当たっているという点が異なります。

また、OOPは、どうしても部品の粒度が細かくなりがちですが、SOA
はこの辺わりとルーズで、アプリケーション丸ごとひとつの部品と捕らえる
こともできます。

SOAの登場によって、OOPが不要になったというわけではありません。
OOPはひとつのプログラムの中での部品化パラダイムとして今後とも
重要です。だいたい、GUIのプログラムは必然的にOOPになってしまいますし。
ただ、複数のアプリケーションをまたがった連携などのよりスコープの大きい
領域ではOOPはちょっとつらいです。あまりにも厳密性が高すぎて、
現実のビジネス環境での適用は難しいと言えます。SOAは、よい意味で
ルーズなところがあり、主流のビジネス環境にも適用しやすいと言えます。

「コンポジット・アプリケーション」を2005年のキーワードに挙げてる人もいますが、
「コンポジット・アプリケーション」はSOAの一形態(複数の既存アプリケーション
を組み合わせてひとつのアプリケーションとして機能させる)ということですから、
考え方としてはSOAと一緒にしてしまってよいかと思います。

ちょっと長くなってしまったので、SOA実現上の課題等についてはまた後日。

投稿者 kurikiyo : 00:02 | コメント (0)

2005年01月17日

メガネはウェアラブル機器になるか

急に思い出した話ですが、
昨年のサンマイクロシステムズの業界アナリスト向けブリーフィングに
おける同社のCTOグレッグパパドポロス氏のスピーチ(ややうろ覚え)

「ウェアラブルコンピュータを実現する日用品としては、
腕時計は当然として、メガネも魅力的だ。特に、ヘッドアップ
ディスプレイ向けには有効だろう。こういう新しいウェアラブル
で最も先進的な地位にいるのはどのベンダーだろうか?
デルではないだろう。誰もデルブランドのメガネなんて買おうと
思わない。やはり人々が買うのはサン・ブランドのメガネだ。
商品名もサングラスでばっちりだ(ここがオチです)。」

なんでこんな話を急に思い出したかというと
「米Motorolaがサングラス・メーカーと提携、Bluetooth対応ウエアラブル機器開発へ」
という記事を読んだから。
携帯電話機能などがメガネに組み込まれるとかなりおもしろそうです。
自分はどうせメガネ必携なのでちょっと楽しみですね。

投稿者 kurikiyo : 22:46 | コメント (0)

2005年の重要トレンド(3)無線タグは大いなる実験の年

今、ITの世界で最もホットなバズワードのひとつが無線タグ
(RFIDタグ)であることに異論のある人はいないでしょう。

無線タグテクノロジー長期的な影響がきわめて大きいのとは裏腹に、
現状の無線タグに対しては過剰な期待があると言わざるを得ません。

具体的には、無線タグのコスト面での課題が無視されがちな
点、そして、実現に数年はかかりそうなソリューションが、
今まさに実現可能であるかのように喧伝されがちであるという
点です。
まあ、これはあらゆるホットなバズワードにつき物の現象
(要するにバブル)ですが。

コストについて言えば、経済産業省主導の響プロジェクトにより
今年には無線タグのコストが5円にまで下げられると言われてます。
仮にこれが実現したとしても、実際にタグを適切なパッケージに封入し、
商品につけるにはそれなりのコストがかかります。そもそも、どんなに
無線タグのコストが下がったとしても、バーコードより安くなると言う
ことは考えにくいです。

要するにバーコードでできることを無線タグで実現しただけでは、
コストの上昇と言う結果しか得られないことになります。

残念ながら、今、世の中で言われている無線タグの「成功事例」の中にも
こういうケースがないとは言えません。

もちろん、電波法改正によりUHF帯のタグの利用が可能になる点、
EPCGlobalの新標準いわゆるGen2が、たぶん夏ごろにはISO標準と
一体化できそうな点などの無線タグの普及を推進する要因は
どんどんでてきてます。

しかし、全体としては、2005年は無線タグ大いなる実験の年、という
ことであまり過剰な期待を持たず長い目で見ていくことが重要でしょう。

投稿者 kurikiyo : 16:46 | コメント (0)

2005年01月16日

2005年の重要トレンド(2)ライタブル・ウェブ

blogの普及の加速に関しては改めて言うまでもないでしょう。
news.comで、blogをキーワードでサーチすると、ほとんど毎日
ヒットする記事があることがわかります。
この状況は日米ともに2005年も続くと思います。

インターネット普及期に、個人のWebサイトが急増したのと似た
状況ですが、ただ、blogの場合は、画面のフォーマットとかの
オーサリングはほとんど気にせずにコンテンツだけを気にして
いけば良いという点で個人ベースの情報発信の敷居がますます
低くなったということです。

Wikiもblogほどではないですが、活用が進んでいます。
Wikiの場合、インターネット上で展開するにはちょっと自由度が
高すぎて難しい点もあると思いますが、企業内で閉じた環境で
使うのであれば結構有効なツールになると思います。

blog+Wikiの組み合わせが、高機能の有償グループウェア製品
よりも有効に機能するケースも多いと思います。

blogとWikiの動きは、ライタブルWebへのムーブメント
とまとめられると思います。利用者がどんどん情報を書き込み可能な
Webということです。

ライタブルWebには従来型の掲示板も含めてもよいかもしれません。

ライタブルWebから直接的に多大な収益を得ることは、現段階では
難しいと思いますが、情報発信の方式の変革を推進することは確実
であり、長期的にはメディア産業を中心として、ビジネスの世界にも
大きな影響を与えるでしょう(初期のWebも、こんなものがビジネスに
なるのか?と言われていたわけですし)。

投稿者 kurikiyo : 21:07 | コメント (0)

2005年01月15日

2005年の重要トレンドは?(その1)

年初にメディアの人やベンダーの人と話をすると、
「今年は何が来ますかねー?」というのは必ず聞かれる質問です。

自分の専門であるエンタープライズITの世界では、今年はあまり
派手な動きはない(ベンダーのM&Aを除く)のではと思ってますが、
遅ればせながら、今年の重要トレンドを考えてみました(たぶん3回連載)。

トレンド1.基本中の基本に立ち返る動き
最近、ソフトウェア・テストに関する本が売れ始めているようです(参照記事)。
また、出版者の人の話を聞くと、プロジェクト・マネージメントの本も
結構売れてるるようです。雑誌の大手ベンダーCEOへの年初インタビューでも
今年の重要トピックとして、プロジェクト・マネージメントやITIへのROI
(投資効果)などを挙げている方が目立ちました。
これらのトピックは敢えて今重要というほどのない、昔から当たり前すぎる
ほど当たり前の考え方です。

今年は、こういう当たり前のことを当たり前にやるべき年と言えるかもしれま
せん。適切なテストによりソフトウェアの品質を上げる、適切なプロジェクト
マネージメントによりリスクの低い開発を行う、IT投資はその効果を分析した
上で行うというようなことです。

ITバブルで浮かれていた時代への反省と言えるかもしれません。

ベンダーであれ、エンジニアであれ、こういう当たり前のことをちゃんとできる
底力を持っているところが勝利するというのが今年ではないでしょうか。

投稿者 kurikiyo : 10:05 | コメント (0)

2005年01月13日

2004年の10大ニュース?

なぜか、今年はWebメディア等で昨年のIT10大ニュースの記事を読まないような
気がしますけど気のせいでしょうか?

なので、自分でちょっと考えて見ました(順不同)。

1.IBM PC事業売却
2.OracleのPeoplesoft買収
3.iPodブームでApple業績絶好調
4.個人情報漏洩事件相次ぐ
5.blogブーム
6.googleのIPO
7.SunとMicrosoftの和解
8.OSSとソフトウェア特許をめぐるごたごた
9.MicrosoftとEUの独禁法問題続く
10.韓国の躍進

資料を見ないで書いたので、重要なのが抜けてるかもしれないです。
(肝心なのを見落としてたら、記憶力の減退を世に公言するようで
恥ずかしいですね。)

こうしてみると、昨年は業界のコンソリデーションが中心的で、
あまりポジティブな動きはなかったと言えます。今年も、少なくとも
前半はこういう感じで地味な展開が続くのではと思ってます。

投稿者 kurikiyo : 12:12 | コメント (0)

IBMがオープンソースコミュニティへ特許公開

IBMが自社の有する特許500件をオープンソース開発者に
対して無償公開というちょっと前の記事について書きます。

そもそも、オープン・ソース・ソフトウェア(OSS)の考え方と
特許権を含む知的財産権の考え方は根本的に相容れないことは
言うまでもないでしょう。
OSSの基本は「共用すること」で、知的財産権の基本は
「専有する」ことですから。

ということで、
Linuxを始めとするOSSが特許権を有する者の攻撃に対して
脆弱であることは明らかなわけです。LinuxそしてOSSの
最強の推進者であることを目指すIBMとしては思い切った
ということもできますが、当然の動きと言うこともできるでしょう。

ただ、冒頭の記事によれば、IBMはソフトウェア特許を約10,000件
有しているそうなので、500件と言えば割合としてはわずかです。
また、あまり価値がなさそうな特許(新規性違反などで無効に
されそうな特許や範囲が狭すぎて権利行使できそうもない特許)
だけを選んで公開しているという可能性もあります。

どの特許を公開したかは、IBMのWebサイトに載ってるんですが、
発明の名称見ただけでは、どの程度の特許なのかわかりません。

ただどうも発明の名称から見る限りハードウェア関係の特許が
多そうで、OSS開発者にはあんまり関係ないのでは(どっちに
しろ侵害する可能性は低い)という気もします。

逐一、公報に当たって調べてみると面白そうですが、ちょっと
片手間ではできない作業量ではあります。

確実に言えるのは、IBMの動きはIBMがOSSに本気だという
ことをアピールする広報効果としては大きいと言うことですね。

ただ、皮肉な言い方をすれば、IBMが本当にOSSがソフトウェア
のあるべき姿であると考えているならば、メインフレーム(zSeries)
やAS/400(iSeries)のソフトウェアもOSS化すれば本当に
すごいんですけどね。

投稿者 kurikiyo : 11:12 | コメント (0)

2005年01月11日

青色LED訴訟決着

asahi.comの速報によれば、日亜化学側が中村教授側に
8億4千万円支払いで和解ということです。

第一審判決の200億円と比べれば、ずいぶん低くなりまし
たが、それでもサラリーマンが得られる金額としては破格
でしょう。

破格とは言っても、たとえば、外資金融の社員が会社に
貢献すれば数億単位のボーナスを得られることから考えて
も不当とは言えないでしょう。
そもそも、一般的に言って、如何に会社に貢献しても
数万円単位の報奨金ですまされてしまっていた理系研究者
の待遇が不当だったと言えます。

他にもパルスイートとか光ピックアップなど職務発明に対する
高額の報酬の訴訟が増えています。

このような訴訟が多発する理由としては、日本の理系技術者
の(金銭面での)待遇が不当に低かったこともありますが、
特許法上の職務発明の発明者への報酬に関する規定が非常
にあいまいだったこともあります。

この問題を解決するため、職務発明の報酬規定(特許法35条)
が4月1日より改正されますが、結局、ケースバイケースで判断
しなければならないという点では変わりがありません。
この辺の詳しい話は特許庁の職務発明のQA集を参照してください。

そもそも特許がどの程度の価値を持っているのか、また、発明者
と会社の貢献度のバランスをどう取るかは本質的にアバウト
な問題です。(発明者は俺が発明したんだと言うでしょうし、
会社は会社がちゃんとサポートして給料も払ってきたから
発明できたんだと言うでしょう)

現実的には、ストックオプションやトラッキングストックの付与に
より、会社の業績に連動して報酬を与える制度や、発明者を
経営者とした子会社をスピンオフするなどのやり方が一般化
してくれば、双方とも納得がいきやすいのではと思います。

投稿者 kurikiyo : 10:45 | コメント (0)

エネミーオブアメリカの世界が現実に?

あえて言うまでもないですけど、映画の世界でのコンピュータの
扱いはかなりいいかげんなことが多いですよね。
ハッカーならキーボードを打つだけで、エレベータの操作から
預金の引き落としから暗号の解読まで何でもできてしまう
というような表現が良くあります。
まあ、これは映画のストーリー上しょうがないわけです。

数年前に公開された「エネミーオブアメリカ」という映画でも、
政府に追われている主人公(ウィルスミス)がどこに行っても、
監視カメラで監視されてるというシーンがありました。
いくらハッキングのテクニックがあってもこれは物理的に無理
というものでしょう。

と思っていたら、そうとも言えなさそうな事件がおきました。

2ちゃんねる経由の情報(おそらく、元は米国のblog)ですが、
パスワードプロテクトされてないWebカメラをgoogleでサーチ
できてしまうという恐ろしい裏技です。

特定のWebカメラがWebサーバ(たぶん、Apache)を内部的に
動かしているのでこういうことができるのでしょう。

具体的なやり方はここには書きませんが、いくつか実際に見てみると、
駐車場の監視カメラ等さして大勢に影響なさそうなものもありますが、
明らかに個人のプライバシーを侵害しそうなものもあります。

あらゆるものがネットにつながる世界では、エネミーオブアメリカの
世界もあながちあり得ないことではないということです。

ITとプライバシーの問題については、かなりとっぴにも思えるくらいに
想像力を働かせることが必要といえるでしょう。

投稿者 kurikiyo : 00:33 | コメント (0)

2005年01月09日

CES(コンシューマエレクトロニクスショー)に思う

今、ラスベガスでInternational CES(コンシューマエレクトロニクスショー)が
開催されているのはご存知だと思います。
Microsoft、Intel、HPなどのIT系メーカーも基調講演や出品にかなり力を
入れており、盛況のようです。

IT系のトレードショーといえば、一昔前はCOMDEXだったわけですが、去年は
開催中止。「延期」と言ってますが、雑誌の「休刊」と同じで実際には撤退
ということでしょう。IT産業界のフォーカスが従来型のPCの世界から、家電も
含めた新しい世界へと移りつつあることの象徴と言えるでしょう。

CESについては多くのWebメディアでカバーされているので、日本にいても
多くの情報が入ってくるわけですが、やはり現地に実際に行って熱気を
感じるということは、どんなにネットが発達しても必要なことと思います。
来年のCESは是非自分も行って見たいと思ってます(会社のOKが出なければ、
自腹ででも行きたいくらい)。

ところで、IT業界という点から興味深いのは、HPがかなり家電領域に力を
入れているという点。CESでは、カーリーフィオリーナさんも基調講演してます。
日本では、HP=エンタープライズの会社というイメージが強いですが、
米国ではプリンタの導入ベースがありますので、デジタル家電に進出する基盤は
充分にあります。

これと対照的なのがIBMで、個人用プリンタからもPDAからもPCからも実質的に
手を引いてしまいました。つまり、エンタープライズITの世界から家電領域、
消費者領域に進出するための手立てを自ら放棄しているということになります。
この領域は自分の得意分野ではないからパートナーにお任せするという戦略と
言えます。

家電の領域に積極的に進出するHPと家電から距離をおくIBMの戦略は対照的
と言えます。どちらの決断が正しいのか(それとも両方とも正しいのか、ひょっとする
と両方とも間違ってるのか)を判断するためにはもう少しの時間が必要でしょう。

投稿者 kurikiyo : 13:01 | コメント (0)

2005年01月04日

日経ITプロフェッショナルに寄稿

日経ITプロフェッショナル1月号の特集「鬼に金棒のマーケティング力」の
第3部「技術とビジネスモデルのライフサイクルを知る」に寄稿しました。
(現時点では印刷媒体のみ)

テクノロジーのライフサイクルと採用戦略みたいなお話です。
他のパートがわりと正当なマーケティングのお話なので、私の記事
だけ浮いてるかなという気もしますが、中身的にはまあ面白いのではないかと。

第2部はボスコンの八橋さんが書いているのを本が出て初めて知りました。
私の分も力を入れて書いておいてよかったです(普段は力を入れてないという
わけではないですが)。

投稿者 kurikiyo : 14:51 | コメント (0)

2005年01月03日

ポケットの中の排気ガス

MITが発行しているTechnology Reviewという雑誌があります。
中身的には、サイエンスというよりはエンジニアジンリング、つまり、もうすぐ
商売のタネになりそうなテクノロジー情報のごった煮的内容で、MITが
作っている以上、いいかげんなことは書いてません。

大部前に廃刊になってしまったRed Herringにもちょっと似てます(Red
Herirng誌と提携したLOOPという雑誌が日本で出てましたけど、これも
休刊中ですね)が、これらの雑誌がどっちかというとビジネス系人向けの
テクノロジー雑誌というのに対して、Technology Review誌はわりと
ピュアに面白いテクノロジーを追求しているというところがあって、理系
魂をくすぐられるところがあります。

日経BPが日本語版を作るという話があって、1年ほど前に、日本語版の
サンプルが送られて来ましたが、どうやらお蔵入りになってしまったようです。
(確かに広告は取りにくそうな内容ではあります)。

自分的には、単に知的興味の対象としても、プレゼンの時のつかみネタと
しても貴重な情報源で、毎月、隅から隅まで読む数少ない雑誌のひとつと
なっています。

Webサイトでも、代表的な記事は読めるようなので、英語が苦にならない人は
是非除いてみることをオススメします。

最近面白かったのは、マイクロエンジンというテクノロジーの記事
(残念ながら、今は有料購読者しかアクセスできないかもしれません)

従来の電池、さらには燃料電池に代わる電源として、アルコールなどの燃料を
超小型の内燃機関で燃やして発電しようという発想です。確かに効率という意味で
は最高ですが、携帯電話の中でガスタービンが回っているというのもすごいですね。

「このテクノロジーは排気ガスを排出するのでポケットの中に入れておくような機器には
向かない」なんてことが書いてあります。技術的な課題は多そうですが、もし実現すれば
携帯情報機器の最大の課題のひとつである電源の問題がクリアーされることになる
かもしれません。

この話をあるWebメディアの人にしたら「このテクノロジーが普及したら、絶対、触媒を
はずしてチューニングするとかいう人が出てきそうですね」と言ってました。
本当にありそうでちょっと怖いですね。

投稿者 kurikiyo : 23:14 | コメント (0)