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2004年12月12日
無線タグとアプリケーションアーキテクチャ
今、ITの世界で最大の"Next Big Thing"と言えば、やはり無線タグ
(RFID)でしょう。
当然、自分も無線タグ系のサイトは巡回リストに加えて、コンスタントに
ウォッチしています。
この種の新しい動きがある時に典型的に見られる現象ですが、多くの
人が各論だけを語っていて、なかなかビッグ・ピクチャーで語る人が
少ないという風に見えます。
無線タグに関して言うと、タグやリーダー等の要素技術や特定の閉じた
環境でのアプリケーションについての情報は豊富にあるのですが、
このテクノロジーをグローバルなサプライチェーンに取り込んで行くためには
何をしなければいけないかという議論は非常に少ないと思います。
少なくとも無線タグの普及がエンタープライズ・アプリケーション
アーキテクチャに大きな影響を与えていくのは確実でしょう。
今までのアプリケーションのように、「さあ、これから出荷データを入力
しますよ」とメニューを選択してから、データを入力するという構造は
無線タグに適していません。無線タグの場合は、いつ何時でもイベント
(たとえば、出庫)が発生し得るからです。
つまり、アプリケーションの構造も、固定的なメニューに基づくものではなく、
いつ何時でも発生しえるイベントを処理できるものとならなければなりません。
いわゆるEDA(イベント・ドリブン・アーキテクチャ)、CEP(コンプレックス・イベント
プロセッシング)という概念が必要になってきます。
これは口で言うほど簡単なことではありません。たとえば、荷物がある倉庫から
出庫されて、一定時間以内に別の倉庫に移されたならば、これは倉庫間の移動
というイベントとして処理すべきです。ところが、一定時間内に別の倉庫に入った
というイベントが発生しない場合は、これは出荷されたのかもしれませんし、
ひょっとすると盗まれたのかもしれません。または、労働者が、フォークリフトを
ほっぽらかしにして昼飯を食べに行ったのかもしれません。
この辺の複雑な判断をアプリケーションとしてどうするかは大きな課題と言える
でしょう。
無線タグの真の価値を得るためには、エンタープライズ・アプリケーション
アーキテクチャの全面的な見直しが、(今すぐにではないにせよ)いつかは
必要となると考えています。
無線タグのテクノロジーで先行者利益を得たいという企業(ユーザー、ベンダー問わず)
今からアプリケーション・アーキテクチャに注目しておくべきでしょう。
投稿者 kurikiyo : 2004年12月12日 12:31