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2004年12月04日

"IT Doesn't Matter"再考

ちょっと前ですが、"IT Doesn't Matter"(ITは重要ではない)という
言葉が注目を浴びたことがありました(その頃書いたコラム)。

この言葉の元となったHarvard Business Reviewの記事では、
「ITに多大な投資をしても破産する企業がある、一方ITに投資をしなく
ても成功できる企業がある。だからIT投資はビジネスには関係ない。」
という少数のデータポイントで一般的結論を導き出すというずいぶんと非科学的な
主張がありました。

こういうことを言う人に対するカウンタークレームとしては、私も話した先のセミナー
で基調講演をしたエリック・ブリニョルフソンMIT教授論文をお勧めします。

1000社以上の米国企業を調査し、1.ITへの投資、2.デジタル組織度という2つ
の変数と企業価値との相関を統計的に分析しています。デジタル組織度とは、
業務の電子化、現場への権限委譲、情報共有等々、要するに、情報を生かした
企業経営ができているかという要素です。

統計的分析からわかったことは、上記の2つの変数が両方とも高い企業が最も
高い企業価値を有するセグメントに属しているということです。ITは重要である
("IT Does Matter")しかし、それだけでは必要条件であって充分条件ではない。
ITを生かした経営ができて初めてITはその真の価値を発揮できるということです。

言われてしまえば当たり前ですが、こういう事実が定量的かつ統計的に有意に
証明されていることがこの論文の最大の価値でしょう。

この論文を含むブリニョルフソン教授のIT投資効果に関する論文の翻訳が
『インタンジブル・アセット―「IT投資と生産性」相関の原理』
としてダイヤモンド社から刊行されていますので、
英語の論文はちょっと厳しいという方はこちらをどうぞ。
(元の論文は読んでますが、翻訳は読んでないので翻訳のクオリティに
ついてはコメントできませんが)。

投稿者 kurikiyo : 2004年12月04日 10:53

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