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2004年11月28日
なぜ当たり前のアイデアが特許になってしまうのか?
ちょっと古い話ですが、
マイクロソフトの「ブラウザでタブキーを使ってリンクを探す」という特許が登録されました(参照)。
IEでタブキーを押していくと、各リンクに順番にフォーカスが移っていきますね。
これが特許、つまり、マイクロソフトだけが独占的に使用できるアイデアになってしまった
ということです。
ここで、「何でこんな当たり前のアイデアが特許になってしまうのか?」と素朴な疑問を
感じる人は多いのではないでしょうか?
この件に限らず、どう考えても独占権を与えるに値しないようなアイデアが特許される
ケースは多いと言えます。日本でも、ちょっと前にビジネス・モデル特許がブームに
なった時に「結婚式の引き出物を会場で渡さずに、希望の商品を聞いておいて後で
郵送する」というアイデアが特許登録され話題になったことがありました。
このようなことが起こる最大の理由は特許法という法律の構造にあります。
特許法では、「このようなアイデアは特許できない」というためには、法律に定められた
明確な理由と証拠が必要となります。「こんなアイデアを特許査定したらさずがにまずい
だろう」というような審査官の主観で拒絶査定することはできないのです。
つまり、特許法では「疑わしきは特許査定する」という運用をせざるを得ないわけです。
もちろん、いったん設定登録された特許でも、後に無効とされることはしばしば
あります。たとえば、先の「引き出物」特許は異議申立制度により既に取り消し
となっています。
冒頭に述べたマイクロソフトのブラウザ特許についても、特許性は疑わしいのではと
個人的には考えています。
ダム端末の時代からタブ(やその他の特定キー)を使って、フィールドを移動するのは
当たり前に使われていましたし、ダム端末ベースのヘルプ画面等でもブラウザに類似の
リンク(ハイパーリンク)が使われていたことがあったからです。
マイクロソフトの特許については、一部の団体が、チェック体制を強めているようです。
要はバランスの問題であり、あまりに当たり前のアイデアがどんどん特許されて
しまうような状況は産業全体にとって悪影響をもたらしますので、
当然の動きと言えますね。
投稿者 kurikiyo : 2004年11月28日 22:48